Olympus OM-D M.ZUIKO 12-50mm F3.5-6.3 (右:F13 1/20s ISO200、左:F10 1/20s ISO200)
スピード優先にしてちょっとだけ流しています。
最近、イギリスの科学雑誌 Natureで発表された論文が話題になっています。曰く、大規模な風力発電所は、その地域の気温を上昇させる、というものです。
とても気になったので、英語の勉強をかねて、その論文の概要を和訳してみる事にしました。なお、写真の発電機は照明用で、最大300Wh発電できるそうです。
以下は下のリンクの内容を和訳したものです。間違いの無い様に訳したつもりですが、間違っている部分があれば、こっそり教えていただけるとありがたいです。
Nature Climate Change(2012) LETTER 4/29 オンライン刊行
風力発電所が地表面の気温に与える影響
Liming Zhou, et.al. , Nature Climate Change(2012) Accepted 28 March 2012
近年、アメリカでの風力発電事業は急速に拡大しており、その成長は今後も続くと見られている[1][2][3]。風力を電力に変換している時、タービン(風を受ける翼)は、表面大気を変え、エネルギー、運動量、質量や水蒸気の移動をもたらす[4][5][6]。
これらの変化は、空間的に十分大きければ、局地的な天候や気候に顕著な影響をもたらすと考えられる。我々は、このような影響がある事を示す証拠として、2003年から2011年に世界で4番目に巨大な風力発電施設のあるテキサス州西中部の上空を衛星で観測したデータを解析した観測結果を示す。
観測の結果、特に夜間において、風力発電所の無い近くの場所と比較して、風力発電所上の気温が、10年で0.72℃の上昇という顕著な温暖化傾向が見られた。我々は、この温暖化の主因が、風力発電機の分布が生み出す配置のパターンとその規模にあると考える。
参考文献:
[1]:AWEA,2011年4四半期市場報告(2012)。2011年だけで6.8GWの風力発電が導入され、前年比31%の増加となった。US全体で累計46.9GWとなり、2割近くがテキサス州に存在する。テキサス州は2011年においてアメリカ国内において唯一10GWを超えている。
[3]:アメリカのエネルギー省の広報(2008)。2030年に風力発電20%を目指している。アメリカの風力発電の割合を2008年現在の1%から20%に2030年までに引き上げたいという。その為には発電量を2006年の11.6GWから305GWまで上げる必要がある。2012年で累計46.9GWなので、このまま推移すれば達成できそうに見える。
[4]:過渡温室効果ガス実験による北大西洋からヨーロッパにかけてのサイクロンと地表面風速の変化、P.Knippertz, U.Ulbrich, P.Speth, CLmATE RESEARCH 15:109-122 (2000)
[5]:北太平洋から北大西洋にかけての力学的エネルギー、および運動量の表面での変化,I.Simmonds and K.Keay, METEOROLOGY AND ATMOSPHERIC PHSYICS Vol80 Num1-4 (2002)
[6]:風力発電所の地表面の気温に及ぼす影響、Somnath Baidya Roy and Justin J.Traiteur,PNAS (2010)
この参考文献では、タービンが発生する乱流が原因と述べていて、形状や設置する場所を変えれば、軽減できるとしている。
この参考文献では、タービンが発生する乱流が原因と述べていて、形状や設置する場所を変えれば、軽減できるとしている。
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